■ 自立循環型住宅 とは
『自立循環型住宅』は
誰でも利用可能な今ある技術や設計手法を用いて、極力自然エネルギーを利用し、
居住性や利便性を向上させながら、生活時のエネルギー消費量を50%削減することが出来る住宅のことをいいます。
この自立循環型住宅は、様々な分野の第一線級の研究者・技術者によって2002年から研究開発プロジェクトが進められ、その成果として『自立循環型住宅への設計ガイドライン』にまとめられ、2005年に(財)建築環境・省エネルギー機構から発行されました。
この設計ガイドラインは、住宅に対する様々な省エネ設計手法や技術の紹介と同時に、それによるエネルギー消費量の削減効果を示しており、私達はこの設計ガイドラインを使うことにより具体的な物件の設計内容に対して、その省エネ効果を定量的に知ることができます。
また、この自立循環型住宅開発プロジェクトは、2008年の省エネ法改正で策定された住宅事業建築主の判断基準やCASBEE戸建てなどで、住宅の居住時のエネルギー消費量(二酸化炭素排出量)算出に活用されており、現在の省エネ住宅施策の中心的な役割を担っており、現在も研究開発が続けられています。
※ 自立循環型住宅の概要はホームページ(http://www.jjj-design.org/)で見ることが出来ます。
※ 『自立循環型住宅への設計ガイドライン』は自立循環型住宅の設計講習会の受講により入手できます。設計講習会は上記のホームページ内などで案内されます。
■ 自立循環型住宅研究会について
さて、ここからが自立循環型住宅研究会(以下、自立研という)についての話になります。
私たち自立研は、 これからの環境の時代、住宅分野での省エネルギー、CO2排出削減が大きな課題となっていく中で、
『自立循環型住宅への設計ガイドライン』をベースにしながら、快適性を向上させつつ省エネルギーが図れる住まいづくりとその普及に対する実践的な研究を行うこと
を目的としています。
そして、その目的において、自立循環型住宅の設計と評価の手法が、
住宅の生活時の省エネ性能を定量的にとらえることができて、
我々一般実務者が比較的容易に理解して実務に使えるもので、
現在の日本にある設計手法の中で最も利用価値の高いものであると考えています。
ですので、私達はまず、『自立循環型住宅の設計ガイドライン』と温熱・省エネの基礎的な理解からはじめ、
それを使った実物件の評価と、その物件での実際のエネルギー消費量や温熱環境の把握・分析を行い、
会員間で情報・意見交換を行いながら、目的に向かって活動を行っています。
※会員皆さんが実施する活動の詳細はhttp://www.jjj-k.com/2009cgi/gallery/archives/5.html をご覧ください。
■ 自立研の具体的な活動
1) フォーラム・自立研アワードの開催
前述の情報・意見交換の場として、自立研ではこれまで春・秋と年2回のフォーラムを開催し、
そこで上記を実践された会員の方々からその事例を発表して頂いてきました。
さらに、省エネと快適について理解を深める為に、参加者全員でそれらの実物件を題材に、
意見交換を中心としたワークショップを行ってきました。
このフォーラムは延べ6回、発表事例は約40物件にもなりました。
※フォーラムの様子などはこちら http://www.jjj-k.com/2009cgi/gallery/archives/7.html
更にこの活動は昨年末のフォーラムから少し形式を変えて、『自立研アワード』
という賞を創り、コンテスト形式にすることで、参加する方もより楽しんで頂ける形に変えました。そして今年もこの活動を展開していきます。
左写真:自立研アワード2009授与式 中写真:フォーラムの様子 右写真:ワークショップの様子
2)各種ツールの提供
前述の評価・調査・分析を行う為に、自立研ではオリジナルの各種ツールを提供し、会員の皆さんに利用して頂いています。
左図:温湿度実測データ分析ツール 中図:自立循環型住宅評価ソフト 右図:環境家計簿
3)『自立研版 温熱環境を解く』
また、会員の皆さんがこれらの調査・分析を行う為に、温度・湿度やエネルギーなどに関する基礎的で必要十分な情報をまとめたテキスト『自立研版 温熱環境を解く』を、
自立研会員の有志にて作成し、会員に提供しています。なお、このテキストは更に整理を行い、今年の夏に出版する予定で動いています。
これ以外にも、昨年は住宅・建築物省CO2推進モデル事業への応募や、今年は実務に使えるプレゼンテーションツールの作成などの活動も行っています。さらに、今後は各地域単位の支部的活動を活性化させることにより、地域に適した省エネで快適な住まいづくりを追求する活動を行って頂くようになります。これによって各地域支部で、そこの会員や住宅の造り手のニーズと理解度に合った活動が展開しやすくなると考えています。
これらの活動を、会員の皆さんの実務に反映して頂くことで「省エネ×快適」となる住宅が普及していくと良いと考えています。
自立研の活動に関して、さらに詳しくお知りになりたいことが有りましたら、
お問合わせ⇒http://www.jjj-k.com/cgi-webmail/mail.html
もしくは、
事務局長:坂崎有祐
(有建築設計舎)
〒507-0828
岐阜県多治見市三笠町4-41-2
コ・ラボ多治見2G
TEL:0572-23-2240
FAX:0572-23-2241
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